調剤薬局

【調剤薬局向け】新規上場を果たしたミアヘルサ・青木社長へインタビュー

調剤薬局事業・保育園事業・介護事業を展開しJASDAQスタンダード市場に上場するミアヘルサ株式会社の青木社長に上場までの歩みと今後の展望についてインタビューしてまいりました。

 

 

創業当時のお話をお伺いさせて頂いてもよろしいでしょうか。

 

当社は、学校給食の卸売りの会社として創業しております。当時20歳の学生でした。右も左もわからない状態で、毎日早朝から深夜までがむしゃらに働いていました。昭和55年ごろからだったと記憶しておりますが、少子高齢化による将来的な問題が浮上してきたのです。その時、仕事とは人や世の中の役に立つことであるということを強く思い、医療分業を中心に事業を展開していこうと考え、調剤薬局を始めました。命を守るっていうのは本当に重要な事業ですから。でも、それが最初は開発がうまくいかなくて。やっと薬局経営のノウハウがたまってきて軌道に乗り始めたのが平成10年頃でした。

 

 

最初は苦戦なされていたというのは意外ですね。

 

当時は、経営者が薬剤師で自身が毎日現場に出て患者さんへの接客もしているような形態のところは無条件でうまくいっていましたよね。時代が変わってきていて、今はそういった形態でも利益が出づらくなっていますが。当社はそういった会社さんとは全く違う形態ですが、食品・調剤・介護・保育の連携ができるところが将来的にも強みになっていくと思いますね。

 

 

御社が展開なさっている「地域包括ケアシステム」についてお伺いさせて頂いてもよろしいでしょうか。

 

当社は国の政策を推進しています。要介護度を下げるにはどうすればいいか、高齢者がどうすれば心身ともに元気に老後を過ごせるか。それを本気で考えて事業を展開しています。それらは全て国の負担が下がることにつながりますが、同時に高齢者の皆さんの生活の質を上げて健康になっていくことに繋がっています。これほど素晴らしい仕事はないと思います。

 

 

和光市で官民一体となって行われている高齢者施策は多くのメディア等でも取り上げられていますよね。

 

そうですね。当社が指定管理者として管理運営を行っている「新倉高齢者福祉センター」は介護予防サービスやマシントレーニングなど活用して、高齢者の生活機能改善を目指しています。「元気高齢者の多いまち」を目指す和光市さんとの連携はうまくいっていて、全国いろいろな自治体から問い合わせを頂いています。官民一体となって作り上げている高齢者施策は、注目度が高いように感じます。同じ和光市で当社が運営している「日生オアシス和光」には安倍首相が視察にいらっしゃっています。
サービス付き高齢者住宅に住宅補助が出ているものも珍しいことだと思います。

また、西東京市ではUR都市機構さんと一緒に高齢者の方が元気生活をするための街づくりもしています。団地再生モデルとして「日生ケアヴィレッジひばりが丘」は空き家をサービス付き高齢者向け住宅に改修して、介護保険事業所、クリニック、調剤薬局、コンビニなど、敷地内にすべてのサービス事業所を整備しています。こういったシステムを全国に広げていきたいですね。自治体の方が運転支援をしてくれるなど、イベントの参加もお互いに行っております。

 

 

まさに今社長がおっしゃったように、生まれ育った町で老後も過ごしたいというお考えを持つ方やそのご家族にとっては、貴社のモデルが国内全域に広がっていくことへの期待は大きいかと思います。今は首都圏エリア中心に展開をなされていますが、上場を機に今後はどういったエリア展開をお考えですか?

 

まだまだ首都圏でも足りていませんから、まずは首都圏に集中して展開をしていきたいと考えております。お金があれば無限に広げられるという事業でもないんですよね。しかし、当社の持っているノウハウを全国の自治体さんにはどんどん活用してもらいたいと思っていますし、いろいろなところからお声がけを頂いています。当社としても人材教育など、スピード感を持って取り組まないといけないと考えています。

 

 

ありがとうございます。今後の展開の仕方として、M&Aの活用という選択肢もあるかと思いますが、その辺については何かお考えはあるのでしょうか?

 

M&Aについてはもちろん考えてはいます。しかしなんでもかんでも譲受をしたいとは考えてはおりません。志が一致しないのに一緒になるほど不幸なことはないですからね。地域包括ケアに関するノウハウがないけど、ぜひ推進していきたいとお考えのところとは手を組んでいきたいですね。当社のノウハウも利用してもらって、一緒に拡大できたらいいとは考えています。

 

 

最後に、今後さらなる再編が進むと考えられている調剤薬局業界ですが、10年後も生き残っていく薬局とそうでない薬局の違いについて、何かお考えがあれば教えて頂けますでしょうか

 

10年後ですか。薬局の数を半分にするなんて話もあって、実際それに近い数にはなるのかもしれませんが、残っていくところは残っていくでしょうね。コロナの影響もあるでしょうが、対面が必要だったところから遠隔化が進んでいます。それと、今まで規制もあってあまり進んでいなかったIT化・キャッシュレス・ロボット化なども一気に導入が加速すると思います。ということは、結局、調剤専業でやっている会社さんの生き残りに必要なことは「ローコスト化」ということになるかと思います。それとは別に、保育園や介護施設との連携をしていけば、同業との生き残り競争には負けないのではないでしょうか。

ありがとうございました。市場からの期待も大きいかと思います。これからもいろいろと教えて頂ければと思いますので何卒よろしくお願い致します。

コロナの影響もあり医療機関に注目が集まっています。

ミアヘルサが掲げる「地域包括ケアシステムの構築」も必要性がさらに議論される可能性が高いように感じますので、今後も注目していきたいと思います。

業界再編部 調剤薬局業界支援室

原 佑輔

東京理科大学卒業後、コンサルティング会社にてPEファンドや大手企業を中心とした顧客の収益改善に貢献した後、日本M&Aセンターに入社。入社以来、調剤薬局業界を専門に、M&Aを活用した事業の発展・存続のための支援を行う。北海道・青森県・長野県・奈良県・大阪府・和歌山県・兵庫県・鳥取県・島根県の調剤薬局を担当している。現在は物流業界の担当も兼任している。

東京理科大学卒業後、コンサルティング会社にてPEファンドや大手企業を中心とした顧客の収益改善に貢献した後、日本M&Aセンターに入社。入社以来、調剤薬局業界を専門に、M&Aを活用した事業の発展・存続のための支援を行う。北海道・青森県・長野県・奈良県・大阪府・和歌山県・兵庫県・鳥取県・島根県の調剤薬局を担当している。現在は物流業界の担当も兼任している。