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アスリートからの転身。本田太一さんがM&A業界で働くことを選んだワケを聞く。

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アスリートからの転身。本田太一さんがM&A業界で働くことを選んだワケを聞く。

5歳から大学卒業までの17年間フィギュアスケート界の第一線で活躍し、全日本選手権に7度出場、全日本インカレでは2度団体優勝に輝くなど華々しい成績を残してきた本田太一さん。選手生活にピリオドを打ち、新たな活躍の舞台として選んだのがM&A業界でした。M&Aコンサルタントを選んだ理由や仕事への思い、今後の目標などを聞きました。

数年後の自分の姿が想像できない“魅力”

5歳から大学卒業までの17年間、フィギュアスケートをやっていました。“本田”と“フィギュアスケート”で、何かお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんがここではあえて触れません(笑) 
私は大学卒業のタイミングで現役引退することを決断して、2021年に新卒で当社に入社しました。いくつか内定をいただいていたのですが、決め手になったのは、いい意味で「数年後の自分の姿が想像できない会社」だと感じたことです。入社する前は、正直M&Aのことは何もわかっていなかったですし、独り立ちできるのはいつになるか予想できませんでした。ひと口にM&Aコンサルタントといっても、エリアや業種によって担当が分かれていたり、さらに当社は海外拠点もあったりするので活躍できるフィールドが非常に広いです。自分の将来像が明確に見えなかったからこそ魅力的に感じましたし、ワクワクしたことを覚えています。

入社後は、アスリートの経験が生きていると感じる部分もあります。現役の頃は、24時間365日、ずっと競技のことを考えていましたし、覚悟を持ってフィギュアスケートに向き合ってきました。そこに関してはM&Aコンサルタントも同じだと感じています。経営者と面談をしたり提案をしたりする時間は1日2、3時間ですけど、それ以外の時間をどう使うかが非常に重要で、自分の提案は経営者にとって最良か、自分に任せてもらうことができるのか、常に考え続けることによって方向性が見えてくると思っています。1つの物事にこだわり、想いを持ち続けるという点で、アスリート経験が今のビジネスパーソンとしての強みになっていると思います。

インタビューには慣れていると思っていた

最初は上司の面談などに同行するだけといいますか、何をメモ取ればいいかもわからないような感じでした。ずっとスポーツに打ち込んでいたこともありアルバイトをした経験すらなく、自分の知識やアドバイスによってお客様に価値を提供し、対価をいただく経験が初めてだったので、その感覚を養うことにはすごく苦労しました。ただ当社には様々な経験を持った人がいますので、社会人としての心構えやM&A以外の業界知識などを教えてもらえる機会が非常に多くありがたかったですね。また、自分を常に客観視できるようにするため社内外問わず積極的にコミュニケーションを取るようにしています。同期で入社した仲間をはじめ、新卒入社メンバーで会社全体を盛り上げていきたいですね。

実務面では、壁に当たることも多かったです。提案をする際に、経営者へのヒアリング、つまりインタビューは非常に重要です。創業時の想いや成長の歴史、なぜM&Aを考えているのか、今後の経営戦略など、聞くべきことは本当にたくさんあります。現役の頃はインタビューをしていただく機会も多かったので、経験値では周りの人より高いはずなのですが、いざインタビューをする側になった時に、こんなに難しいのかと驚きました。もう全然だめでしたね(笑) 自分ばっかり喋ってしまって。それで、M&Aの実績が豊富な上司に面談に同行してもらった時に、マジックかと思うくらい、どんどんいろんな話が出てくるんです。質問をしなくても相手から話し出してくれて、衝撃でした。その後、インタビューで相手の思いをしっかり聞くためにはどうすればいいかを考え、あらためて過去にインタビューを受けていた時のことを振り返ってみて、事前準備や雰囲気づくりが重要なんだと気がつきました。メディアの方々が、事前に私のことを調べ、分析したうえで質問をしてくださっていたからこそ、答える自分としても気持ちよかったんです。「あ、この人はわかってくれている」という感じですね。当時の私は、その準備が完璧ではなかったなと反省しました。それでは経営者が心を開いてくれるわけがないですよね。そういうことがわかってきてからは、しっかり準備しスムーズにお話を聞けるようになりましたし、自分の意見も話せるようになってきました。今は調剤薬局業界を担当していますが、業界知識はもちろんこと、担当しているエリア、特に四国エリアや岩手県の動向は、誰にも負けない、私が1番詳しいと自信を持って言えます。

若くして経営者と仕事ができる

20代のうちから多くの経営者の方々と会社の未来について対話をして、人生に一度あるかないかの大きな決断にアドバイスをする、あるいは任せてもらう仕事ってそうそうないと思います。入社3年目となり業界をけん引する大手グループの経営層と議論をさせていただく機会も増えてきていて、必然的に自分の視座も高まります。もちろんほかの会社でも違うベクトルで成長できていたと思いますが、私が思い描いていた経営者の大きな決断をサポートするという意味では、間違いなく想像以上の成長ができていると感じています。経営者の方々からすれば、まだまだ私は若輩者と映るかもしれませんが、M&Aに関してはプロだという意識を持ったうえで、きちんと意見を交わせるようにしたいと思っています。そのために、もっともっと日々の研鑽を積み重ねます。M&Aも、後継者不在問題を解決するだけでなく、日々進化しています。今はサーチファンドや海外M&A、東京プロマーケット上場といったいろいろな選択肢があります。

先日、とある県の経営者の方と話をしている時に、「いつかあの鐘を鳴らすのが夢なんだ」とおっしゃっていて、すぐに東京プロマーケットだ!と思い話をしました。幅広い提案ができるようになってきたことで、経営者の夢の後押しができる機会も増えてきていると実感しています。

いつかスポーツ界に恩返しをしたい

どんなに小さい会社でも、1つとして同じ歴史や物語を持っている会社はありません。経営者の思いも含めたそれらを、次の世代につないでいくのがM&Aコンサルタントとしてのやりがいです。私が担当している調剤薬局業界は、国内に6万を超える店舗があり、業界再編が進んでいます。そこに携わり、業界の知識もついて少しずつですが実勢を積み重ねられています。ただ、M&Aが経営の選択肢にもともと含まれているかというと、まだそこまで普及してはいないと感じます。

薬局は、病院などと同様に地域の医療を守る大きな役割を担っています。そういう点では、業界の方々に大きな影響を与えるようなM&Aを手掛けたいですね。長期的に見ると、化粧品や健康食品、美容業界なども含め、市場が変わってきているタイミングですので、広い意味でのヘルスケアに携わり、コンサルタントとしての仕事の幅を広げたいと考えています。

自分の中で定まっていない部分ではあるんですが、やはりスポーツで生きてきて、スポーツに助けられたというか、スポーツのおかげで自分自身も家族も育ててもらったので、本当の最終的な人生のゴールとしては「スポーツ界に恩返しをしたい」と思っています。

プロフィール
本田太一(ほんだ たいち)25歳
業種特化事業部 業種特化1部
関西大学経済学部卒。学生時代はアイススケート部に所属し、全日本選手権7度出場、全日本インカレ2度の団体優勝。
2021年4月新卒入社。現在は、調剤薬局業界を専門にするグループに所属し、M&A業務に取り組む。

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