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M&Aレポート

何故、今M&Aが求められているのか

2022.8.1

  • 食品

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こんにちは。(株)日本М&Aセンター食品業界専門グループの江藤です。
当コラムは日本М&Aセンターの食品業界専門グループのメンバーが業界の最新情報を執筆しております。
本日は江藤が「何故、今M&Aが求められているのか」についてお伝えします。

伝統の技、地域の雇用、優れた食文化をM&Aで繋ぐ

日本の食文化は世界一素晴らしい。様々な国に出向き滞在して実感した、国内にいるだけでは分からない事実です。また、毎年年末に発表されるミシュランの星獲得の飲食店の数が、都市別にみるとTOP5の内、ミシュランの本拠地であるパリを抑えて1位が東京、3位がパリに僅差で京都、4位大阪と、TOP5を独占している事実や、「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録された実績、コロナ前は日本の美食を求めて数多くの外国人が日本を訪れていた事実が、日本の食のレベルが世界一であることを裏付けています。

一方、大都市圏にこそ多く本社を構えて発展するIT企業や物流企業、建設企業などと違い、食品関連企業こそ地方に優れた企業が多いのも、同業界の特徴と言えます。また、その地域地域で独自の食文化を形成し、地域活性の牽引力になっているのも、やはりその地域の食品企業だと言えます。

例えば、私の生まれ故郷である宮崎では、和牛や地鶏、芋焼酎などが全国的にも有名であり、熊本の馬肉や福岡のもつ鍋、大分の鳥天、鹿児島の黒豚など、九州だけでも枚挙に暇がありません。また菓子業界においても、北海道の白い恋人や岩手の南部せんべい、宮城のずんだ餅、栃木の御用邸チーズケーキ、埼玉の五家宝、新潟の柿の種、静岡のうなぎパイ、三重の赤福、広島のもみじまんじゅう、鳥取の因幡の白うさぎ、佐賀の丸ぼうろ、長崎のカステラ、熊本の黒糖ドーナツ棒など、その地域の食文化を長年支えてきた企業も多く存在します。それらの企業は、その地域になくてはならない存在である、地方創生の大きな鍵を握っていると言っても過言ではありません。

このように長い歴史を持ち、その地域の文化や雇用を守って来た数多くの食品メーカーが、まさに今、後継者不在により廃業の危機に直面しています。
日本の現在の制度では、企業の株式は1.親族への承継、2.従業員への承継、3.第三者への承継の3つの選択肢があるが、様々な問題から、親族・従業員への承継は現実的に非常に難しくなってきています。そのため、第3の選択肢である第三者(企業)への承継を選択する企業オーナーが年々増えて来ており、それらを実現することで、企業の存続という根本的な課題のみならず、株式を譲り渡し他社と提携することによって、継続的な発展という課題に対する解決の足掛かりを掴み取る事例も増えてきています。

我々は、このように地方にこそ点在する優れた食文化、伝統の技、地域の雇用をM&Aを通じて守り抜き、更なる発展に向けた機会を提供することを使命とし、日々様々な中小企業のオーナーと向き合っています。

日本M&Aセンターで資本提携をお手伝いした企業のその後を追跡

過去、当社でM&Aを支援した企業が現在どのような状況になっているのか、お伝えして行きます。

1. 2017年12月成約 トリドールHD×ZUND
⇒同じ兵庫県で創業した企業同士による資本提携で、M&A後も順調にずんどう屋の店舗数は伸びて行き、神奈川県への進出も果たしました。その後、コロナ禍を経て出店がストップしたものの、2022年3月期の決算発表では順調に店舗数が増えていることを明示、トリドールHDの粟田社長も「丸亀製麺初期の熱気を感じる」と、今後グループ内でも大きな成長が期待できるブランドであることを認めている。

2. 2019年7月成約 サッポロライオン×ハンエイ
⇒大阪を中心に餃子専門店「大阪王」を展開するハンエイとサッポロHDグループ企業であり銀座ライオンなどを展開するサッポロライオンの資本提携。成約後、約半年で新型コロナウィルスが日本で感染拡大するなど、当初より厳しい経営環境に晒されるものの、元々テイクアウト比率の高い業態であったため、イートインでの売上が減少しても、持ち帰り需要を見事に取り込み、安定的に業績を推移させる。コロナ禍でも新規で4店舗をオープンさせる。

3. 2021年7月成約 京葉ガスエナジーソリューションズ×木村ピーナッツ
⇒千葉県館山市で落花生加工品の製造販売を手掛けており、本社店舗で販売するピーナッツソフトクリームが食べログ千葉県スイーツ部門1位に輝くなど、館山の観光名所としても高い集客力を誇っていた。2022年3月には、京葉ガスグループが運営受託している「道の駅しょうなん」(千葉県柏市)に新規出店し、同施設の目玉テナントとして、千葉県を代表する落花生商品製造販売企業に成長を遂げようとしている。

M&Aを活用して第二の人生を!

これまで述べてきた通り、M&Aは企業の文化・歴史の承継、従業員の雇用の維持、企業の安定的な成長など、様々なメリットがある経営手法だと言えます。ここまでは、企業そのものにフォーカスして来ましたが、実は創業オーナー個人にとっても、その人生において大きな変化やメリットをもたらすことが出来ると言えます。

株式を売却することで、通常役員報酬では得られないような水準の現金資産(創業者利益)を獲得することが出来るのは当然のこととして、時間的ゆとりや精神的な安らぎ、これまで背負っていた重圧からの解放など、経営者をやっていてはなかなか得難いものを得ることが出来ます。

あるオーナーは、M&Aで株式を売却して経営者を引退した後も、顧問職として会社に関わりつつ、空いた時間でM&Aの講演活動やこれまで出来なかった奥様との旅行を楽しまれたり、また別のオーナーは、M&Aで得られた資金を元手に従来からチャレンジしてみたかった全く新しいビジネスを立ち上げたり、その様子は様々です。

このように、会社の存続と発展、オーナーの物的・精神的満足を実現できるM&Aという経営判断手法が、今後益々社会に求められ増えていくことは明白であり、日本M&Aセンターは、M&Aをより身近で取り組みやすいものとしていくべく、日々企業努力を重ねています。

いかがでしたでしょうか?
今後も食品業界専門グループから最新の業界情報をお届けさせて頂きます。

食品業界のM&Aへのご関心、ご質問、ご相談などございましたら、下記にお問い合わせフォームにてお問い合わせを頂ければ幸甚です。
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青山学院大学法学部卒業後、埼玉りそな銀行にて法人営業を経て2015年に日本M&Aセンターに入社。食品業界を専門として製造業、小売業、外食業などのM&Aに取り組む。17年は丸亀製麺を展開するトリドールHDと「晩杯屋」のアクティブソース、「ラー麺ずんどう屋」を展開するZUNDのM&Aを手掛けた。

チーフマネージャー
食品業界専門グループ
グループリーダー
江藤 恭輔