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M&Aレポート

『サブスクリプション』M&Aプレーヤーが経営者に推薦する1冊

2019.11.6

  • M&A全般

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はじめに

今日、日経新聞を開けば「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」「SaaS(システム・アズ・ア・サービス)」という言葉を見ない日はありません。

日本で最も時価総額の高いメーカーであるトヨタの豊田章男社長が、「100年に一度の大変革時代にある」と車(製品)ではなく移動手段(サービス)を提供しないと生き残れないと考え、ソフトバンクとMaaSにおける提携をしたことは記憶に新しい出来事です。

そのサービスを売る時代のビジネスモデルこそ、「サブスクリプション」といわれています。

『サブスクリプション』の要約・あらすじ・特徴

サブスクリプションが起こしたビジネスの変化

サブスクリプションというビジネスモデルはこれまでもありましたが、デジタル化が進むことで、全く新しい意味をもち、ルールを変えようとしています。

以前のサブスクリプションは、定期購入という意味合いが強く、顧客に製品(雑誌、DVD、栄養食品、英語教材、化粧品など)を定期的に送るだけで、顧客から情報を得る手段は限られていました。

しかし、デジタル化社会の進展により、「顧客と双方向で継続的につながる」ことを指すようになりました。

顧客が対価を支払うもの

顧客は製品ではなく、結果を求めるようになったのです。製品を売って終わりの従来の売り切りのビジネスモデルでは、企業は、顧客が製品を利用し、満足の行く結果が得られなかったとしても、リアルタイムで知ることができないので、改善することができない、あるいは、できたとしても半年、1年という長い時間が必要でした。

しかし、現代のサブスクリプションでは、企業は顧客の購買データや行動データを収集することで、彼らが何を求めているのかリアルタイムで把握し、マーケティングできるようになり、顧客は買って終わりではなく、製品を利用することで得られる「サービス」そのものについて対価を支払うようになりました。

経営戦略としてのサブスクリプション

サブスクリプションモデルは、企業のあり方を根本的に変えますので、導入しようとする際には、株主、社員、その他のステークホルダーから、大きな抵抗をうけます。

その主な理由は、今までの売り切りモデルであげていた高額な収益から、定期収益にすることで一時的にトップラインが大きく減少するからです。

しかし、サブスクリプションの場合、当期の定期収益は、翌期も保証された状態(当期1億円の定期収益があれば、翌期は1億円からさらに売上を積み上げます。)で始まりますが、売り切りモデルの場合は、毎期、ゼロから売上を積み上げる必要があります。

これは経営戦略の策定上でも、全くできることが異なってきます。

『サブスクリプション』を推薦する理由

大きな変化が訪れていることを認識しなくてはいけない

サブスクリプションの最も大きな特徴は、この流れが止まることはないことです。

デジタル化、IoT化、AI化が進むほど、データを収集することができるサブスクリプションは進みます。

また著者自身、サブスクリプションで最も成功したセールスフォースの創業期に入社し、最高マーケティング責任者や最高戦略責任者をつとめた人物です。その後独立し、SaaS企業であるZuoraを創業し上場まで導いた経営者でもあります。

経営者が参考にできる、実践的な一冊といえるでしょう。

京都大学経済学部卒業後、株式会社キーエンスに就職。セールスエンジニアとして製造業の生産ラインの効率化に8年間従事。その後、日本M&Aセンター業種特化事業部 製造業支援室長として中堅・中小製造業の成長戦略・事業承継に係るM&Aの専門としている。

上席課長
製造業界支援室 室長
太田 隼平