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M&Aレポート

建設業界 会社はいくらで買えるのか?売れるのか?

2015.8.13

  • 建設・不動産

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建設業界 会社はいくらで買えるのか?売れるのか?

2015年1月に株式会社オープンハウスと株式会社アサカワホームとのM&Aが実行された。譲受側となったオープンハウスは首都圏を拠点に不動産仲介業と戸建分譲事業をコア事業として、多角化を進めている東証一部上場企業であり、譲渡側となったアサカワホームは東京都立川市に本社を構え、三多摩エリアを中心に首都圏で木造建築工事を展開している。周辺異業種間であり、双方の相乗効果を考えると非常に素晴らしいM&Aだったのではないかと考える。

オープンハウスはアサカワホーム(当時、売上高308億円、営業利益16億円、純資産57億円)の株式をオーナーから譲り受けたわけだが、取得価額は79億円と公表されている。

会社はいくらで買えるのか、売れるのか。

オーナー経営者の相談を受ける中で、自社の企業価値が売上高と強く連動していると思われている方が多いように見受けられる。

一般的な中小企業のM&Aにおいては、会社の純資産+営業権(営業利益の1~3年分)を企業価値として売買されることが多い。また株式市場における代表的な企業価値基準はROA(総資本利益率)或いはROE(自己資本利益率)であり、売上高と関係する指標ではない。つまり、会社の売上高ではなく収益性が企業価値の最大の構成要素であるとする考え方だ。アサカワホームのM&Aについては、取得価額は純資産+営業利益1.3年分に相当する。

営業権はその会社が属する業界の将来性や地域性、また業界再編状況によって左右される。会社は成長しているとしても、属する業界やタイミングによっては営業権を付けての譲渡が難しくなることがある。経営者として、常に自社の企業価値と業界全体の状況を把握されたい。

同志社大学商学部卒業。在学中に、外食事業会社の取締役として8年間経営に携わる。2012年公認会計士試験合格後、大手監査法人にて外資証券会社及び国内PEファンドの財務監査及び内部統制助言業務に携わる。その後大手M&Aアドバイザリー会社を経て日本M&Aセンターに入社し、建設業界のM&A成約に取り組む。AIベンチャー企業とJFEエンジニアリングのM&A、上下水道工事会社とミライトとのM&Aを手掛けた。

M&Aアドバイザー
建設・不動産業界支援室
高山 義弘