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M&Aレポート

国が求める薬局機能と迫られる選択肢

2017.9.15

  • 調剤薬局

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2017年3月31日に厚生労働省から発表された▶「患者のための薬局ビジョン」

「患者のための薬局ビジョン」実現のためのアクションプラン検討委員会報告書の中には、国が求める薬局機能について詳しく記載されている。

具体的に上げると、かかりつけ薬剤師・薬局の基本的機能としては
・服薬情報の一元的・継続的把握とそれに基づく薬学的管理・指導
・24時間対応・在宅対応
・医療機関等との連携
が挙げられている。

これらについては2016年度の調剤報酬改定により、その重要度、国としての重視度が強調されていた。それを踏まえての本報告書発表であるが、実態はなかなかうまく進んでいない。

オーナーが抱える経営の苦労・悩みの多くは・・・?

オーナーが抱える悩みの多くは「薬剤師の確保ができない」ということだ。
小規模店舗(5店舗以下)が薬剤師を確保できない事例や、翌月に薬剤師が退職することが決定しているが新規の薬剤師を確保できず店舗運営ができなくなる事例をよく聞く。
しかし、最近は状況が変化している。
5店舗以上の中規模店舗であっても、薬剤師の確保に苦労しているのだ。

在宅対応ひとつをみても・・・

例えば在宅対応。報告書によると、在宅業務を行っている薬局は約半数の52.7%。これは国が想定している数字より低い。

在宅業務を行っていない主な理由としては
・薬剤師の人員不足のため 58.9%
・在宅業務の経験・知識がなく、対応方法が分からないため 16.0%
となっている。

24時間対応についても、対応ができていない薬局がまだ15.6%あり、その主な理由は
・費用負担が経営上の大きな負担となっている 50.7%
・薬剤師の人員不足 45.2%
となっている。

医療機関等との連携については、連携ができていない薬局は34.5%あり、その理由としては「調剤業務が忙しく時間が取れないため」が49.7%で最多であった。

迫られる選択肢

これらのことから分かることは、国の求める薬局機能を満たすには、薬剤師の人員不足と費用負担増への対応が必須であるということだ。

これらに即対応できているのは薬剤師を豊富に抱え、潤沢な投資資金を持っている上場企業をはじめとした大手企業。地場の中堅、中小企業には非常につらい状況である。
優秀な薬剤師は大手に確保されてしまい、募集を出してもすぐに採用できるという状況ではない。資金的にも潤沢に有るわけではないため、大きな投資をするには二の足を踏んでしまう。

仮に、なんとか投資をして薬剤師を増やしたり、店舗を増やしたりしても、経営的なメリットは限定的になる場合が多い。加えて、調剤報酬の改定が2年ごとにあり、より要件が厳しくなっていくことで、負担が増えるばかりであることは目に見えている。

未来を見据えて何を選ぶか

調剤薬局のオーナーは、今後の薬局経営について、従来のままではなく選択肢の一つとして、大手企業と一緒に歩むことも考えなければならない。
大手企業と一緒になることで、薬剤師確保の悩みから解放され、さらにはシステムや薬価交渉など、さまざまな点で効率化され、費用負担が減少する。
よりよい医療サービスを提供し続け、地域包括ケアシステムの構築が可能となる未来は、M&Aで選ぶことができるのだ。

調剤薬局M&Aのメリットについて詳しくはこちら

青山学院大学経済学部卒業後、大和証券株式会社を経て、日本M&Aセンターに入社。 入社以来、調剤薬局業界の担当として地域問わず、中堅中小企業のM&Aに取り組む。 2020年3月度全社年間最多成約数を記録。

課長
調剤薬局業界支援室
沖田 大紀